2025.07.04
KNOWLEDGE
【運用初心者必見】成果が出やすいディスプレイ広告制作の考え方
広告運用を始めてなかなか成果が出ずお悩みではございませんか?
多くの広告運用者が始めは以下の悩みを抱えております。
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作り方がわからずとりあえずバナーデザインを作って出稿している
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ディスプレイ広告の成果が出ない理由がわからない
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成果が出ても再現性がない
上記のように「なんとなく」で始めてしまうと、予算だけが消化されて終わることもあります。
この記事では、初心者でも再現しやすいステップで、成果の出やすい広告作りを解説します。
1.ディスプレイ広告制作におけるペルソナ設計について
ディスプレイ広告は潜在層に対して認知などで幅広くターゲティングをして配信することが多いかと思います。
その中でも成果の出やすい広告を作成するにはまず期待する行動をしてほしいユーザーの理想像を明確にすることが大切です。
そのためにまずはペルソナを作成しましょう。
■ ペルソナとは?
ペルソナとは、想定するターゲットユーザーを具体的に描いた架空の人物像のことです。性別・年齢・職業・悩み・ライフスタイルまでを具体的に設定することで、ユーザーに刺さる訴求軸を導き出しやすくなります。
ペルソナ作成について詳しくはこちらの記事をご参照ください。
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【WEB広告運用者必見】ユーザーニーズを的確に捉えるペルソナ設定方法
2.ディスプレイ広告制作におけるユーザーの検討段階について
ペルソナを設計したら、次に考えるべきは「ユーザーが今、どの段階にいるのか?」です。
同じペルソナでも、検討段階によって響く広告の内容は大きく変わります。
たとえば、まだ課題に気づいていない人に「お得なキャンペーン中!」と伝えても反応は薄いでしょう。
比較検討中の段階では、ふんわりした情報では判断材料が不足し、購入の決断にはつながりにくくなります。
そのため、ユーザーの検討段階を理解し、それに合った広告訴求を設計することが非常に重要です。
特にディスプレイ広告はクリエイティブでユーザーにメッセージを伝えないといけないので
ターゲットの検討段階はしっかりと理解しておきたいところになります。
ユーザーの検討段階
認知層 | 問題に気づいたばかり
潜在層 | 課題に気づいていない
情報収集中 | 解決策を探している
比較検討中 | 他社との比較をしてる
決定直前 | 最後の一押し待ち
3.ディスプレイ広告制作における訴求軸の設計について
ユーザーの検討段階を把握できたら、次はその段階に応じてどんな「メッセージ」を届けるかを考えましょう。
ここで重要になるのが「訴求軸の設計」です。
訴求軸とは、簡単に言えばこの広告で何を伝えるかの方向性のこと。
同じ商品でも、誰に・いつ・どんな角度で伝えるかによって、成果が変わります。
なかでも初心者が押さえておきたいのが、次の3つです。
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ベネフィット訴求:顧客が商材を通して得られる価値のこと。
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コンテンツ訴求:商品やサービスの直接的な訴求のこと。
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導線訴求:商材と顧客がマッチするまでのハードルを下げる訴求のこと。
この3軸を使い分けることで、「気になっていたけど動けなかったユーザー」を、行動に踏み出させる後押しができるようになります。
初心者がよくやりがちなのは、ベネフィットばかりを強調してしまい、
中身が伝わらなかったり、次にどうすればよいのかが曖昧な広告を作ってしまうことです。
ターゲットが潜在ユーザーなのか顕在ユーザーなのかでも訴求は大きく変わりますので上記の流れを意識しましょう。
なお、ディスプレイ広告においては、視覚情報が第一印象を大きく左右するため、訴求軸の設計はかなり重要になります。
文字だけでなく、画像・色・レイアウト・雰囲気などを通じてどの訴求軸を強調するのかを明確にすることが反応に直結します。
様々なクリエイティブを試して自分の中で必勝パターンを作っていきましょう。
(例)
・コンテンツ訴求:数字を強調や大きくして目立たせる
・ベネフィット訴求: Before/Afterの変化をビジュアルで見せる
・導線訴求: ボタンやCTAを目立たせて行動を促す
訴求軸の設計について詳しくはこちらをご参照ください。
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広告運用初心者必見!クリエイティブの効果を高める【訴求】ってなに?
4.ディスプレイ広告制作における広告文、クリエイティブの作成例
上記3つ(ペルソナ設計、ユーザーの検討段階、訴求軸の設計)
を実践して1例作成してみたいと思います。
今回は、「まだ課題に気づいていない」潜在層ユーザーをターゲットとして仮定したので
「現状、検索行動をして解決策を探してない」ことからディスプレイ広告を選択しております。
例:法律事務所
①性別:女性
②年齢:32歳
③在住地:埼玉県さいたま市
④家族構成:夫、娘(4歳)
⑤収入:世帯収入730万(夫:600万、妻:パート収入130万)
⑥職業(役職):食品スーパーのアルバイト
⑦学歴:短大卒
⑧趣味:美術館巡り
⑨最近興味を持っていること(挑戦しようとしていること):裁縫
⑩休日の過ごし方:娘と遊ぶ
⑪性格:穏やかでふわっとした性格
⑫不安/不満に思っていること:仕事から帰ってきた夫からのDVが酷い
ので娘にも手を出されないか不安。
娘も夫を怖がっている。
【検討段階】
潜在層(課題に気づいていない)
【訴求軸の設計】
ベネフィット訴求
→まだ本人が弁護士に相談するといった課題に気づいていない状況を加味し、
コンテンツ訴求や導線訴求にて法律事務所のコンバージョンを狙うよりも
弁護士に相談することを想起してもらうためベネフィット訴求を選択しております。
【広告文】
見出し:「大切なお子さんの笑顔を守るために」
広告文:その不安、見て見ぬふりをしていませんか。弁護士が、あなたとお子さんのこれからを一緒に考えます。
作成したクリエイティブが以下です。
GDN、YDAの1200×628、300×300を想定して作成しております。
〇1200×628
〇300×300
いかがでしょうか?
上記3点を意識することで、ターゲットにブレのない制作が可能になります。
クリエイティブを作成する際は常に上記3点とのブレがないかを意識しましょう。
※広告は小さく表示されることも考慮して文字や情報を詰め込みすぎないようにしましょう。
※ユーザーの視線の動きなどを意識して作成できるとより完成度の近いクリエイティブに近づきます。
数字を使った目を引くディスプレイ広告の一例
5.ディスプレイ広告作成における考え方について
成果の出るディスプレイ広告を作るためには「戦略無しに作る」では上手くいかないと理解いただけましたでしょうか?
・誰に届けたいのか(ペルソナ)
・その人は今、どんな気持ちでいるのか(検討段階)
・どんな言葉が心に届くのか(訴求)
上記3つをしっかり考えてから広告を作成すると、伝えたい人に届きやすくなります。
そしてクリエイティブや広告文に正解はなく、1回作成して終わりではありません。
ユーザーのトレンドをキャッチして、反応を見ながら改善していくことが大切です。
本記事を通して、少しでも成果が出やすい可能性を高めるディスプレイ広告の作り方をご理解いただけますと幸いです。