2025.09.08
KNOWLEDGE
【検索広告】その広告、本当に見られてる?~広告運用初心者必見!~今更聞けない掲載順位について
今回は広告運用初心者だからこそ知っておきたいことをご紹介します!
広告運用を始めたての人はきっと、覚えることが多すぎる!と頭を抱える時期がくるはずです…。
そんな中、見るべき指標が多すぎるがあまり、大事だけど見落としがちな部分があると思います。
今回はそんな見落としがちだけど、実は大事な指標の一つ検索広告の「掲載順位」についてお話できればと思います。
掲載順位は検索広告の成果にも影響を与えるので、今後の広告運用の課題解決の力になれれば幸いです!
今回はGoogle広告の掲載順位について触れていきたいと思います。
そもそも掲載順位って?
掲載順位とは検索広告が表示される時の順番を示す指標です!
つまり「検索結果ページの一番上に表示されるか、2番目に表示されるか」といった相対的な順位の指標のことです。
皆さんが検索窓に検索語句を入力し検索した際、広告オークションがその都度行われます。
その広告オークションによって、掲載順位が決まります。
掲載順位は広告ランクによって決まる!
広告ランク
他社の広告と自社の広告を比較し、掲載順位・優先度を判断する目安となる指標です。
広告ランクが高いと掲載順位が上がることから、ユーザーの目に止まりやすくなります!
そして広告ランクは6つの要素に基づいて決定されます!
1.入札単価
入札単価を高くすれば、他社との競争上有利になりやすいとされています。
–入札単価だけで上位表示できるわけではないので注意!
2.広告とランディングページの品質
広告文やキーワード、ランディングページの関連性、ユーザーが検索広告を見たときの体験などを加味した品質評価です。
主に以下の3つの要素が影響します。
①推定クリック率(推定CTR)
広告が表示されたとき、ユーザーがクリックする確率を予測した数値です。
②広告の関連性
広告の内容がユーザーの検索キーワードや意図とどれだけ一致しているかを示す指標です。
③ランディングページの利便性
広告をクリックした先のページ(LP)がユーザーにとって役立ち、使いやすいかどうかを表す指標です。
3.広告ランクの下限値
常に質の高い広告を掲載するために、表示される広告が満たすべき最低限の基準です。
-品質が低い広告には、より高い下限値(より厳しい基準)が課されることがあります!
4.オークションにおける競争力
同じ広告枠をめぐる競合広告主の状況のことです。
–競合が厳しいキーワード、業界では同じ入札価格・品質でも順位が下がる可能性があります
5.ユーザーが検索に至った背景(コンテキスト)
ユーザーが検索したときの状況のことです。
-ユーザーが検索したキーワード、検索時の所在地、使用しているデバイスなど、様々なユーザーシグナルと属性が考慮されます。
6.広告アセットやその他の広告フォーマットの効果
サイトリンク、コールアウト、電話番号、構造化スニペットなどの表示要素(アセット)が、クリック率や視認性などの広告パフォーマンスにもたらす影響のことです。
IMPシェア、上部IMPシェア、最上部IMPシェアとは?
掲載順位についてさらに理解を深めるために、知っておくと良い指標について書いていこうと思います!
「掲載順位」と言われていた言葉は現在使われなくなり、代わりにこれらの指標が使われるようになりました。
インプレッションシェア
広告が実際に表示された回数(インプレッション数)が、表示可能だった回数(オークションに参加できた回数)のうちどれだけを占めているかを示す割合です。
上部インプレッションシェア
検索結果ページの「上部」(自然検索結果の上、スポンサー枠)に表示された割合です。
最上部インプレッションシェア
検索結果の最上部に表示された割合です。
▼最上部に掲載されるとこの位置に広告が出ます
掲載順位が高いことのメリットは?
①視認性が高く、ユーザーの目に止まりやすい
検索した際、上部に表示されることから視認性が高く、クリック率が高くなりやすい傾向があります。
クリック率が高い広告は「より関連性が高い広告」として評価されやすく、広告ランクを押し上げる要因にもなります。
実際、上部に表示されたサイトをついクリックしてしまう人もいると思います。
掲載順位が高いということは、広告がユーザー目線で「見られやすい場所」に表示される可能性が高くなるということです!
②CVに繋がる確率も高くなる可能性がある
掲載順位が高いほどクリック数が増え、結果としてCVにつながる可能性も高くなります!
掲載順位が高いことのデメリットは?
①CPC(クリック単価)が高くなる可能性がある
上位に表示されるためには、他社にオークションで勝てる入札単価を設定する必要があります。特に競合が多いキーワードではCPCが高騰し、費用対効果が悪化することも考えられます。
★ポイント 入札単価の設定以外にも掲載上位に表示される方法として、品質を改善することでオークションに勝てる場合があります。
②購買意向の低いユーザーにクリックされる可能性
上部に出てきた広告はとりあえず押してみようというユーザーの心理が働きやすく、クリック数が増えることで無駄にコストがかかってしまうことが懸念されます。
検索広告を上部に出しやすくする方法
入札単価の設定以外にも、品質を改善することでオークションに勝てる場合があると解説しましたが、その品質スコアをパフォーマンス向上に役立てる方法を5つご紹介します!
Google広告の場合、各要素のステータスがキーワードごとに「平均より下」「平均的」「平均より上」で表示され、ステータスが「平均より下」「平均的」の場合はまだまだ改善の余地があるので、以下の指標を参考に改善が必要なところを見つけて施策に活かしていきましょう!
★補足
Yahoo!広告の場合は、品質インデックスと呼ばれ10段階で評価されます。キーワードごとに表示され、10に近いほど品質が高いことを表します。
1.品質スコアの構成要素を把握していますか?
推定クリック率
お客様の広告が表示された場合にクリックされる可能性の高さを示します。
広告の関連性
お客様の広告がユーザーの検索の意図と一致する度合いを示します。
ランディングページの利便性
お客様のランディングページが、広告をクリックしたユーザーにとってどの程度関連性があって有用であるかを示します。
品質スコアの各要素を理解しておくことで、改善が必要な要素を見つけることに繋がります!
2.キーワードと広告の関連性は高いですか?
広告文の表現をユーザーの検索語句の表現と一致させることで、広告の関連性を高め品質スコアの改善に繋げることができます!
3.クリック率が低いままではありませんか?
広告文に商品やサービス独自の強みを入れたり、広告文の具体性を高めたり、KWとの関連性や検索するユーザーへの訴求力を高めることでクリック率の改善に繋がります。
4.ユーザーが求めるものを提供できていますか?
サイトを訪れたユーザーに有益な情報を提供することが最も大切なことです。
そのためにもランディングページをアップデートし、広告とランディングページでメッセージに一貫性を持たせることが重要になってきます。
5.品質スコアを活用できていますか?
品質スコア以外にもクリック率やコンバージョン率など、広告運用する上で注目するべき指標がたくさんあります。
パフォーマンス結果が良いキーワードの品質スコアから、広告やランディングページを調整するためのヒントを得るのも一つの手です。
反対に品質スコアのステータスが低いところに着目することで、改善すべき指標が見えてくる場合もあります。
広告の具体性を高めてユーザーの意図とマッチするような広告を作成しましょう!
広告運用でどう活用していく?
ここまで掲載順位について解説してきましたが、実際の運用でどう活用していくのかについて触れていきたいと思います!
①品質を無視して入札だけ上げないようにする
掲載順位は「広告ランク」で決まります!
広告ランクは以下の計算式で成り立ちます。
これはGoogleが公式に提示している式ではなく、広告ランクの仕組みを分かりやすくイメージ化したものになります。
【広告ランク=広告の品質×上限クリック単価(入札単価)+広告アセット】
広告ランクの各要素を理解しておくことで、改善が必要な部分を見つけることに繋がります!
広告の品質が低いままの状態で入札だけ上げてしまうと、コストだけ高くなりコンバージョン単価が悪化する可能性があります。
入札と品質のバランスを取りつつ掲載順位を改善していきましょう!
②掲載順位を元に他の指標に着目してみよう
例えば、「掲載順位は高いのにコンバージョン率が低い」なんて課題を抱えているとします。
この場合、「流入はできているが、誘導先で脱落している」という問題を見つけることができます。
▼要因として考えられる点を以下に並べています
-広告で訴えかけている内容がLPの訴求とマッチしていないと、ユーザーの期待と現実のズレで離脱が起きてしまう可能性が高まります。
2.コンテンツ・情報量・説得力不足ではないか
-ユーザーが求めている情報が不足していると離脱の可能性が高まるため、信頼性を補強する実績訴求や保証制度などについて触れるとより具体性が増すかもしれません!
3.質の低いキーワードが登録されていないか
-上位に表示されてもユーザーの検索意図とずれたキーワードで流入してしまう可能性があります。興味を引けたとしても、購買意向の低いユーザーが流入してしまっては本末転倒ですね。
この他にも考えられる要素は様々あります。
注意!
一度に多くの施策を試してしまいどの施策が効いたか分からないという事態に陥らないように注意してください!
色々な施策を試してみたくなる気持ちは分かりますが、確実に課題を解決していくためにも段階的、分割的な改善を意識しましょう。
終わりに
皆さんもGoogleなどで検索した際、ついクリックしてしまうのは上部に表示されたページではないでしょうか?
今回はそんな身近な掲載順位について触れてみました。
掲載順位が高いことで得られるメリット・デメリットについても理解していただけたら幸いです。
ここまで掲載順位について解説してきましたが、本来達成すべき目的を見失ってしまっては本末転倒です。
目的と課題を解決するための施策を明確にし、効率よく運用していきましょう。
ここで解説した掲載順位に関する内容は、あくまで目的達成のための施策の一つとして捉えて、これから先の運用の参考にしていただけると幸いです。