2025.03.17
KNOWLEDGE
【初心者あるある!?】リスティング広告のアカウント構成でミスしがちなこととは?
1.運用デビュー4ヶ月の悩み
皆さんは、リスティング広告のアカウント構成で悩むことはないでしょうか?
運用デビューから4ヶ月程の私はよく、悩んでいます。広告キャンペーンの構成や、キーワード選定、広告文の訴求軸など悩むことばかりです。そして、いくつも失敗してきました。
本記事では、まだまだひよっこ運用者の私の体験、先輩方からいただいたアドバイスに基づいて、ミスしがちなポイント、それを防ぐために必要なこと、そして改善事例をご紹介します。
1-1.失敗談・ミスしやすいポイント
前述した私の失敗談について、失敗の原因は大きく3点に分かれていました。
以下の3点は、ミスしやすいポイントと言えます。
①検証軸
まずは、検証軸です。
配信開始を焦るあまり、配信の目的、検証内容を十分に理解できていませんでした。
広告グループ内でキーワードはニーズごとにグルーピングできておらず、広告文の訴求内容も「時期」「地域」「ベネフィット」等、一度にあれもこれも検証しようとしていました。
結果として、何をしたいのか不明確な広告キャンペーン構成になっており、成果に繋がりにくい配信になっていました。
②やりたいことが多く整理できていなかった
次に、整理不足です。
広告アカウントの構成を考えながら、「このキーワードも使えそう」「こういう訴求の広告文もやってみよう」「競合はこんなフレーズ使ってるのか」「オーディエンスはこうしてみよう」等と、試したいことが増えていきました。
このタイミングで「何を」「どんな目的で」「どんな順番で」進めるのか整理できておらず、煩雑な構成、効果が望めない配信になっていました。
③遷移先選び
最後は遷移先です。
はじめは検証用の遷移先で配信し、配信構成も遷移先に合わせた構成で開始したものの、ユーザー視点では広告へ飛んでからのLPとして「使いやすい」とは言いにくい遷移先だったため、まったく成果に繋がりませんでした。
※また固定概念もあり、この時に遷移先を変えてみるという選択肢も持てていませんでした。
さらに、この時の少ない経験から「1つのLPに対して1つの広告キャンペーン」と思い込んでいたため、
予算が多くないケースでも、遷移先の分だけ広告キャンペーンを作成してしまい予算を分散させてしまっていました。
2.改善事例
ここからは、私が運用するアカウントであった改善事例を3点に分けてご紹介します。
課題点は、冒頭の失敗談の内容と同様です。
3点を行った結果として、まったくコンバージョンが獲得できない状態から、目標CPAを大きく下回ってコンバーションを獲得できるまでに改善しました。
2-1.検証軸
まずは、検証軸の精査と、具体的な検証内容の優先順位設定です。
訴求軸ごとに、検証したい内容を洗い出し、実装の優先順位を付けることで配信がスムーズに行えるようになりました。
この時に、検証内容の判断基準や、各施策の実装のタイミングも明確にしておくことが重要です。
私の場合、「消化額○○円に達するか、○日間配信で効果判断」と事前に決めて施策を実装したことで、切り替えのタイミングに迷うことがなくなり、時間ロスの削減に繋げられました。また、検証と同時に「この施策が外れたら、こっちを検証」「施策が当たったら、類似の施策を出す」等、施策のストックと順序設定を進めておくことも検証スピードを上げるために重要でした。
2-2.キーワード構成の見直し、広告キャンペーンの一本化
次に、キーワード構成の見直しと広告キャンペーンの一本化です。
冒頭でお話した通り、私が作成した初期構成は、検証軸が明確になっておらず、同じ訴求内容のキーワードが複数の広告グループに登録されていたり、広告グループ内にニーズの違うキーワードが混在していました。また、思い込みから必要以上に広告キャンペーンを作成していました。
今回の私の事例の様に、同じニーズのキーワードが複数の広告グループに登録されているような場合は、1つの広告グループにまとめることが、成果への近道でした。(以下の図を参照ください)
そのため、検証軸の精査、キーワードのグルーピングとそれに合わせた広告グループの作成を行い、広告キャンペーンを1つにまとめた配信に切り替えました。
上の図のように、構成を変更してすぐ、それまでコンバージョンが獲れていなかった状態から、目標CPA+500円程度まで改善しました。その後も、入札や広告文の調整を続けたことで、目標CPAを大きく下回ってコンバージョンを獲得できるようになりました。
具体的な要因として、予算の分散を無くし、機会損失を減らした配信にできたこと、キーワードのグルーピング、広告文の見直しで流入するユーザーの質が改善、CVRが向上したことでCPA改善に繋げられたと考えています。
2-3.遷移先の変更
最後に遷移先の変更です。
設定しているキーワードや、広告文、流入しているクエリとマッチしている遷移先に変更しました。この時に私が重視したのは「ユーザーの利便性」です。
具体的には、「ユーザーの選択肢を増やす遷移先」に変更しました。
当初の遷移先は、よりコンバージョン地点に近いものでしたが、よりユーザーの自由度を重視した遷移先設定でコンバージョンを獲得できるようになりました。
※変更イメージ(例:商品購入がコンバージョンポイントのECサイト)
旧遷移先:商品が羅列されている一覧ページ
新遷移先:商品検索ページ
3.失敗から学んだ構成作成で重要なポイント
ここからは、私が失敗から学んだポイントを3点に分けてご紹介します。
3-1.検証軸、キーワード構成
まずは、検証軸、キーワード構成です。構成を考える段階で
「どんな検証をしたいのか」
「必要なキーワードは何か」「掛け合わせキーワードに過不足はないか」
「キーワードと広告文はマッチしているか」
などと整理が重要です。
検証内容を明確にしてキーワードを収集し、訴求内容や掛け合わせキーワードのジャンルに応じて広告グループ作成することで、無駄のない構成に繋がります。
3-2.広告キャンペーンの切り分け方
次に、広告キャンペーンの切り分け方です。
今回の私の事例の場合は、広告キャンペーンを1つにまとめることが成果への近道でした。
遷移先基準だけではなく、広告キャンペーンタイプや、配信地域、日予算管理の面から広告キャンペーンの切り分けを判断することが効果的な構成、配信に繋がります。
必要以上に広告キャンペーンを分けてしまうと、予算の分散や機械学習の遅れといったデメリットに繋がるので注意が必要です。
3-3.遷移先の重要性
最後に、遷移先についてです。
広告を運用する中で、検証用の遷移先で始めることも多いのではないかと思います。私の事例でも、検証用の遷移先で配信をスタートさせました。
しかしその際に、「効果を確認しながら、遷移先の変更を検討する」という選択肢を持てておらず、対応が遅くなってしまいました。
遷移先の選定・変更の際には、配信の目的に立ち返って、最適なものを選定することが重要です。
「登録したキーワード、表示される広告文とこの遷移先はマッチしているか?」
「離脱に繋がりそうな点は無いか?」
「ユーザーにとって閲覧しやすい(使いやすい)遷移先か」
を最優先に考えることが必要です。
・クエリは想定の範囲内で質は悪くないけど効果が出ない…
・広告文との関連性も悪くないのに効果が出ない…
↓↓
☑以下のポイントを検討してみましょう!
・ユーザーが離脱しやすい遷移先になっていませんか?
└ユーザーの求める情報まで何度もスクロールが必要等
・クエリ⇒広告文⇒遷移先までの導線はユーザーニーズに沿っていますか?
└また、更によい遷移先はないでしょうか?
4.心にとめておいて欲しいこと
ここまで、私の失敗談をもとに、アカウント構成で重要なポイント、改善事例をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
最後に「構成作成時に注意したいポイントリスト」をお送りします。
ぜひ、ご活用下さい。
①配信の目的と構成
・目的
└流入?獲得?
└コンバージョン地点と、そこまでの導線の確認できてる?
・構成
└訴求内容を明確にして、順位付けできてる?
└訴求やニーズに合わせてキーワードをグルーピングできてる?過不足はない?
└複数の訴求やニーズが混在していない?
②検証軸
└明確になってる?
└目標数値(CPA・CPC etc…)から逆算して設定できてる?
③広告キャンペーンの数
└必要以上に作成していない?
└複数の広告キャンペーン作成の場合、理由は明確になってる?
④遷移先
└キーワード、広告文とマッチしてる?
└ユーザー視点で見やすい/使いやすいページになってる?