2026.09.29
KNOWLEDGE
【リスティング広告】CV数だけで判断していませんか?広告運用で“CVの質”を見るべき理由

リスティング広告を運用していると、成果の指標として「CV数」や「CPA」に目が行きがちです。
もちろんCV数は重要ですが、資料請求・電話問い合わせ・LINE友だち追加など、複数のコンバージョンアクションを設定している場合、「CV数が増えている=成果が良い」とは限りません。
管理画面上ではCVが増えていても、実際の商談・契約・売上につながらないCVが多ければ、広告主にとって本当に成果が出ているとは言えないためです。
本記事では、リスティング広告でCV数だけでなく「CVの質」を見るべき理由と、質の高いCVを増やすための改善方法を解説します。
1. CV数だけで判断する危険性
例えば、最終的な売上・商談・契約などの「実CV」につなげることを目的に、管理画面上で以下3つのコンバージョンアクションを設定しているケースを考えてみましょう。
①LINEの友だち追加画面に遷移するボタンのタップ
②問い合わせ用電話番号への発信および、100秒以上の通話
③問い合わせフォームの送信
この場合、②電話発信や③問い合わせフォーム送信は、ユーザーが明確な悩みや相談内容を持って行動している可能性が高く、実CVにつながりやすいコンバージョンアクションといえます。
一方で、①LINEタップは、商材によっては有効なコンバージョンアクションになるものの、タップ後に友だち追加まで至らないケースや、追加後に問い合わせをしないケースもあります。そのため、電話発信や問い合わせフォーム送信と比べると、最終成果までの距離が遠い場合があります。
つまり、同じ1CVでも、「実CVにつながりやすいCV」「実CVまで距離があるCV」 が存在します。
そのため、複数のコンバージョンアクションを設定している場合は、合計CV数だけを見るのではなく、どのCVが増えているのかを分けて確認することが重要です。

2. CV数は増えているのに成果が伸びない理由
CV数だけを追いかけると、管理画面上では成果が良く見えていても、実際には売上や契約につながっていないケースがあります。
特に自動入札を活用している場合は注意が必要です。
自動入札では、設定されているCVデータをもとに配信が最適化されます。そのため、「実CVにつながりにくいCV」も「実CVにつながりやすいCV」と同じ扱いにしていると、媒体側の機械学習が「獲得しやすいCV」に寄ってしまう可能性があります。
たとえば、LINEタップが最も発生しやすい場合、LINEタップを多く獲得できるユーザーや検索語句に配信が寄ることがあります。
その結果、管理画面上ではCV数が増え、CPAも良く見えているのに、実CVにつながりやすい電話発信や問い合わせフォーム送信が減ってしまうことがあります。
これが、CV数だけで広告成果を判断する危険性です。
また、CVの質はコンバージョンアクションだけでなく、検索語句や広告文によっても変わります。
たとえば、BtoB商材なのに個人利用目的の検索語句からCVが発生していたり、対象外ユーザーにも当てはまる広告文で流入が増えていたりする場合、CV数は取れていても成果につながりにくい可能性があります。
3. CVの質を高めるために確認したいポイント
CVの質を高めるためには、以下のような観点で確認することが重要です。
①コンバージョンアクション別に成果を見る
まずは、どのコンバージョンアクションでCVが発生しているかを確認します。
合計CV数だけを見るのではなく、LINEタップ・電話発信・問い合わせフォーム送信など、コンバージョンアクション別に成果を分けて確認しましょう。
CV数が増えていても、増えているのが実CVにつながりにくいコンバージョンアクションに偏っていないかを見ることが大切です。
②検索語句を精査する
次に、どの検索語句からCVが発生しているかを確認します。
CVが取れている検索語句でも、本来狙いたいユーザーの検索意図とズレている場合は、質の高いCVとは言い切れません。
対象外のユーザーや検討度の低いユーザーが流入している場合は、検索語句の除外やKWの入札抑制・停止を検討します。
③CVごとにコンバージョン値を設定する
複数のコンバージョンアクションを設定している場合は、CVごとにコンバージョン値を設定する方法もあります。
すべてのCVを同じ「1件」として扱うのではなく、実際の貢献度に応じて価値を変えることで、どのCVを重視したいのかを媒体に伝えやすくなります。
例としては、以下のようなイメージです。
例:複数のコンバージョンアクションを設定しているケース
・電話発信:10,000円
・問い合わせフォーム送信:5,000円
・LINEタップ:500円
このように、最終成果に近いCVほど高い価値を設定することで、価値の高いCVを重視した運用がしやすくなります。
ただし、サービス業やBtoB商材など、購入金額が明確でない場合は、コンバージョン値の設定が難しく、適切な貢献度の値設定ができない場合もあります。コンバージョン値を設定した後も、コンバージョンアクションごとの獲得状況や実際の商談・成約状況を見ながら調整していくことが大切です。
④必要に応じてキャンペーンを分ける
複数のコンバージョンアクションを同じキャンペーン内で最適化している場合、獲得しやすいCVに学習が寄ってしまうことがあります。
その場合は、コンバージョンアクションごとにキャンペーンを分けるのも一つの方法です。
実際に、1つのキャンペーン内で「LINEタップ」「電話発信」「問い合わせフォーム送信」をCVとして設定していた案件で、途中からLINEタップに配信が大きく寄ってしまったことがありました。
管理画面上ではCV数が増え、CPAも良化しているように見えていましたが、電話発信や問い合わせフォーム送信のCVは減少し、それに伴って実CVも減っている状態でした。
この案件では、電話発信や問い合わせフォーム送信の方が実CVにつながりやすい傾向がありましたが、LINEタップも友だち追加後の問い合わせにつながる導線のため、完全に止めるのではなく、引き続き獲得を狙いたいコンバージョンアクションでした。
そこで、LINEタップを重視するキャンペーンと、電話発信・問い合わせフォーム送信を重視するキャンペーンに分け、それぞれのCVを獲得しやすい構成に調整しました。
その結果、LINEタップに配信が偏ったことで一時0件まで減少していた電話発信・問い合わせフォーム送信のCVが、調整後は月平均10件程度まで増加しました。配信が偏る前の月平均5件程度と比較しても、約2倍の獲得数まで改善しています。
ただし、キャンペーンを分けると学習データも分散します。
CV数や予算が少ない場合は、分けすぎることで学習が不安定になる可能性もあるため、アカウントの規模や配信量を見ながら判断することが重要です。
まとめ
CV数やCPAは、リスティング広告の成果を見るうえで重要な指標です。
しかし、管理画面上の数字が良く見えていても、実際の商談・契約・売上につながっていなければ、本当に成果が出ているとは言えません。
複数のCV地点を設定している場合は、合計CV数だけではなく、どのCVが増えているのかを分けて確認することが大切です。
CV地点・検索語句・広告文・CV後の成果を見ながら、本来獲得したいCVに繋がるユーザーに配信できているかを確認し、必要に応じてコンバージョン値やキャンペーン構成を見直していきましょう。












