2025.05.01
KNOWLEDGE
【広告コピーの整理・作成に!】一気通貫した訴求検討・整理
日々広告運用者を悩ませる『訴求~広告コピー』の検討。
この作業のときに重要なのが広告コピー化までの道のりで『一貫性』があることです。
せっかく高い効果が期待できてそうな訴求軸を見つけても、広告コピー化の段階で軸がブレてしまえば成果が出づらく分析できません。
そこで、今回は”ブレない”『訴求~広告コピー』を4段階に分けてご紹介いたします。
「広告コピーってどうやったらうまく作れるの!」とお悩みの方から、「広告コピー作成が凝り固まってきたなぁ」とお思いの方まで、ぜひご参考ください。
基本原則「大→小」で考える
広告訴求を考える際の最大のポイントは、「全体を俯瞰してから細部に入る」ことです。
例えるなら歴史の勉強と同じで、いきなり土器や古墳の話から入ると「これになんの意味あるの?」と戸惑った経験ありませんか?
それは“全体像”を理解していないからです。
まず大きな枠組み(時代の流れ)を理解してから、細かい要素(遺跡や文化)を学ぶことで知識がつながります。
広告コピーもまったく同じです。
まずは大きな枠組み(=大訴求軸)を押さえてから、細かい訴求(=小訴求軸)を設計していくのが正攻法です。
大訴求軸
前提が長くなりましたが、まず一番大きな『大訴求軸』についてみていきましょう。
細かな訴求をいきなり並べても「結局何から検証すればいいの?どれが良かったの?」と後々困ります。
細かな訴求軸(後述の『小訴求軸』)をまとめるためにも、大きなくくりから考えていきます。
ここでの『大訴求軸』は「訴求の方向性・カテゴリ」のようなものです。
今回は広告でよく見られる8個の『大訴求軸』をご紹介します。
ここで大枠を洗い出し、後述の『小訴求軸』でより具体化する流れとなります。
小訴求軸
次に商材・サービスの具体的な内容と照らし合わせて、より具体的な訴求に落とし込んでいきます。
小訴求軸を考える上では以下の3つのことに注意が必要です。
競合調査を踏まえて検討する
小訴求軸を考える前に、似たような商材・サービスを展開する競合他社の調査が必要です。
例えば、『価格訴求』で「今だけ10,000円!」と打ち出しても、競合が「5,000円」であれば刺さりません。
以降の手順で無駄な工数が発生したり、広告化してまったく効果を発揮しなかったりするのを避けるため、確認のうえ手順を踏むようにしましょう。
並べる訴求軸は同じ粒度で統一する
小訴求軸内で包含関係ができてしまうことはNGです。
例えば、訴求したいサービスは「初めての購入者に対してインセンティブがある」とします。
これを「限定訴求」で下記4つを考えたとします。
・初回限定キャンペーン
・初回限定値引き
・初回特典
・初回限定抽選会
しかし、この4つの訴求は「初回限定キャンペーン」の中に他の3つが内包されている状態です。(下図参照)
同じ小訴求軸なのに包含関係があり、大小の違いができてしまっています。
これだと広告化したときに正しく「何が良かったのか(悪かったのか)」が曖昧となってしまいます。
小訴求軸の検討時点で効果の良し悪しを判断しない
思いついた訴求軸に対し「これ全然申込み獲れなさそう…」と決めつけるのはNGです。
まずは網羅的にアイデアを出して列挙します。
あくまでこの段階はまだ検討段階であり、展開できる広告の幅を狭めてしまうことはもったいないことです。
列挙してペルソナを考えたうえで、実際に配信するかどうか考えるようにしましょう。
以上のことに気をつけながら考えてみましょう。
情報量が一気に増える工程でもあるので、以下のように表にまとめるのも効果的です。
※架空の『子供向けサプリ』商材での例
ペルソナ検討
小訴求を踏まえ、広告コピーを作成する前にペルソナを組み立てます。
想定した小訴求が「本当にユーザーにとって刺さるものなのか」考えるためにも必要な工程になります。
詳細なペルソナ作成方法については以下の記事を参照ください。
関連記事

【WEB広告運用者必見】ユーザーニーズを的確に捉えるペルソナ設定方法
ここでは以下のことに気をつけながらペルソナを想定しましょう。
無理なペルソナを作らない
小訴求軸が先行しすぎて、自商材・サービスに当てはまらないユーザーを無理に想定するのはNGです。
「この小訴求軸はどんな人に刺さるか」以上に、「そもそもこの小訴求軸が刺さる人がちゃんといるのか?」を重視して組み立てるようにしましょう。
ザックリすぎるペルソナもNG
想定が曖昧過ぎて当てはまる人が多すぎるペルソナもNGです。
たとえばランドセルの広告で「来年小学生となる子供がいる30歳/女性」だと、あまりに広すぎて参考になりません。
紹介記事くらい詳細に書くのが理想ですが、最低限『年齢』『性別』『悩み』『悩みにかかわる周辺情報』は想定しましょう。
広告コピー化
ここまで進めたらいよいよ広告コピーの作成に移ります。
作成時は「ここまで想定した軸をずらさない」ことが何より重要です。
大訴求軸&小訴求軸
想定した軸が一番伝わる・目立つ広告コピーになっているか?
「100名様限定!(限定訴求)いま話題の○○(トレンド訴求)が○○円OFF(価格訴求)」というように複数の訴求軸を混ぜざるを得ないケースがあります。
そのときに「この広告コピーは○○軸を検証するためのもの」とハッキリさせておく必要があります。
この点に気をつけないと、実際広告を配信したときに何が良かったのか(悪かったのか)曖昧になってしまいます。
広告バナーに落とし込む際には、文字情報の大小等にも気配る必要があります。
ペルソナの言葉で語る
本当にこのコピーが刺さる言い回しになっているか?
せっかく良いペルソナを想定できても、言い回しも気をつけないと想定ユーザーに刺さらないコピーになってしまいます。
特にユーザー自身の台詞風の広告コピーにする際には、「言葉選び・口調・話し方」をペルソナに寄せなければなりません。
例えば「レトルト食品の定期便に対しての『ベネフィット訴求』」で広告コピーを作ったとします。
レトルト食品の特徴である『調理時間の削減訴求』をベースにペルソナごとに考えてみます。
A:女性/30代/小学生の子供がいる/共働き夫婦
→「すぐ食卓に出せる」って心の余裕。
B:男性/20代/社会人2年目/独身/一人暮らし
→作る・洗うの手間が「趣味の時間」になった。
ペルソナを想定してその人物目線でコピー化することによってよりリアルな言葉になったと感じませんか?
あとは実際に広告に落とし込んで配信し、成果の評価をしましょう。
自身の想定と実際の成果を比べることで、次にどのような訴求・広告コピーを展開するかに繋がります。
おわりに
今回は広告コピーの作成までの流れをまとめました。
広告コピー設計においては、
① 大訴求軸の設計(方向性決め)
② 小訴求軸の設計(具体化)
③ ペルソナの明確化(対象固め)
④ コピー化(翻訳)
という4段階を通じて一貫性を保つことが非常に重要です。
商材・サービスの可能性を広げるためにも、一貫性をもって検証していきたいですね。
弊社では広告コピーを含めた、クリエイティブ作成もWEB広告配信の一環として代行しております。
WEB広告にお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。