2021.10.29
KNOWLEDGE
【2021年最新版】最近よく聞く、「アドレサブル広告」ってなに?
アドレサブル広告とは、個を特定するアドレスを持って広告を配信する手法を指します。
企業の持つ顧客データをもとに、より特定のユーザーに対して、効率的に広告配信することができ、現在注目されている広告です。
多くの企業様が、web広告の運用に行き詰まりを覚えており、目標CPAの達成が厳しいとの声をよく聞きます。
既存施策だけでは改善しがたい課題が山積していく中で、新規施策として「アドレサブル広告」を活用する企業様が増えつつあります。
なので、今回はアドレサブル広告の活用についてを話していこうと思います。
1.アドレサブル広告とは?
1.1 アドレサブル広告の概要
「アドレサブル」というのは、Addressの形容詞で「アドレスを呼び出す」という意味であり、「ユーザーを特定出来る」ということを指します。
自社に蓄積されたデータを活用しての広告手法を「アドレサブル広告」と言います。
ですので、広告を配信する際は、自社に蓄積されたCRMデータを基盤としてターゲット設定を行います。
既存顧客の購買情報や行動履歴など、精度の高いデータを活用していくことで、費用対効果の改善にも繋がり、他社にないデータを活用するので、他社との差別化も期待が出来ます。
1.2 アドレサブル広告の仕組み
真っ先に思われるのが、「自社の顧客情報の流出してしまうのでは?」というセキリュティ面での心配です。
こちらですが、アドレサブル広告を配信する際、各媒体の広告アカウントにデータがアップロードされると、個人情報はハッシュ化され暗号化されたデータになるので安心してください。
上記図が、セグメント作成までの流れになります。
1から順を追ってご説明していきます。
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【作業①】広告主
まず、アドレサブル広告を配信するために、自社の顧客データ(メールアドレス・電話番号・住所等)をリスト化します。
↓
【作業②】広告主
①でリスト化した顧客データを、各媒体(Google・Yahoo等)にアップロードします。
↓
【作業③】媒体
暗号化されたデータを受け取り、各媒体ごとにマッチするユーザーをリスト化。
↓
【作業④】広告主
マッチしたユーザーリストをもとに、セグメントを作成し、web広告を配信。
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以上が、アドレサブル広告を配信するまでの手順となります。
このように、他の広告手法と比べ、非常に手間のかかる広告手法になります。
そんなアドレサブル広告ではありますが、使用できると集客の強い味方になりえる広告手法です。
次はアドレサブル広告のメリット・デメリットの紹介になります。
2.アドレサブル広告のメリット/デメリット
2.1 メリット
・アプローチの質が向上する
アドレサブル広告とよく比較されるものがリターゲティング広告となります。
リターゲティング広告ですと、サイトへの訪問時に「どのページを見たのか」「いつサイトに訪問したか」というセグメントとなり、広く浅くリーチすることとなります。
一方、アドレサブル広告ですと、顧客データを活用することで「何を買ったのか」「いつ申し込んだか」などの行動履歴をもとにするので、より詳細なセグメントが可能になります。
よって、ユーザーに最適なメッセージや優先度でアプローチすることができ、結果として
質の向上に繋がります。
・Cookieの影響を受けない
Cookieとは、一時的にブラウザに保存されるユーザーの行動情報のことです。
Cookieには有効期限があり、それを過ぎると保存対象外となります。
最近では、セキュリティに関する法律も厳しくなり、Cookieの取り扱いについて制限されるようになりました。
safariやGoogleChrome、Yahoo!にてITPが実装されており、ユーザーの識別がより困難となり、広告配信の機会が大幅に減少している状況です。
ですが、アドレサブル広告の場合、自社データの使用となるため、Cookieの影響を受けることはまずありません。
情報保管という意味で言えば、非常に大きいメリットと言えます。
2.2 デメリット
・顧客のデータ数に依存する
最も大きなデメリットは、自社で保有するデータに依存するということです。
リターゲティング広告ですと、大まかなセグメントとなりますが、その分リーチ数が多い特徴です。
ですが、アドレサブル広告ですと自社の商品購入や申し込みなどのまとまったサンプル数が必要となります。
アドレサブル広告を使用する際には、まずは自社データの蓄積が必須となります。
・膨大なデータ分析が必要となる
顧客データの蓄積がされていても、それを分析し、整理できる人がいなければなりません。
顧客の趣向を分析できなければ、マーケティングとしては失敗です。
蓄積された膨大なデータを分析できる社内体制の整備も必要となります。
3.アドレサブル広告の活用方法
3.1 既存顧客へアプローチ
アドレサブル広告の使用により、既存顧客に対してキャンペーン広告を配信することが可能です。
自社のお得なキャンペーンを限定配信することができ、リピート率の向上や、休眠顧客の呼び起こすことが出来ます。
例えばですが、以前商品を定期購入していた顧客に対し、キャンペーンのアプローチが出来ます。
「購入した商品を再度利用して頂ければ特別価格にて購入可能」といった、広告を出せば、戻ってくる顧客も増やすことが可能です。
3.2 新規顧客へのアプローチ
これまでのアドレサブル広告のお話ですと、既存顧客へのアプローチに目が行きがちですが、新規顧客に対してもアプローチが可能です。
既存顧客の行動特性を分析し、それに類似する行動をとるユーザーを把握することで、新規顧客のアプローチも可能となります。
そして、セグメントの精度向上に繋がり、費用対効果の向上も期待できます。
また、新規顧客がSNSを利用し宣伝も行ってくれれば、休眠中の既存顧客を呼び戻せる可能性もあります。
4.対応媒体について
ここまで記事を読んで頂き、アドレサブル広告についてご理解して頂けたと思います。
その上で、アドレサブル広告を配信するにはどの媒体を使っていけば効果的なのだろうと考えたいところです。
なので、ここからは使用する媒体と、効果的な配信方法についてをご説明していきます。
4.1 Google広告カスタマーマッチ
電話番号やメールアドレス、住所などの顧客情報をもとにユーザーリストが作成可能です。
自社で持つ顧客情報をハッシュ化し、アップロードすることで、Googleでのメールアドレスや登録電話番号、住所にマッチしたユーザーに広告配信することが出来ます。
▼利用可能な広告メニュー
・Google検索広告
・Googleショッピング広告
・Gmail広告
・Youtube広告
・Googleディスプレイ広告
など
4.2 Yahooディスプレイ広告
カスタムリストを利用したYahooでのディスプレイ配信となります。
具体的な配信先としては、cookpadやAllAboutなどのパートナーサイトのほか、Yahooの提供するサービスが挙げられます。
▼利用可能な広告メニュー
・サーチターゲティング
・レスポンシブ広告
・インフィード広告
・オーディエンスカテゴリー
・プレースメント
など
4.3 Facebookカスタムオーディエンス(Instagramも含む)
Facebookのカスタムオーディエンス機能が利用できます。
こちらもGoogle広告と同様で、メールアドレスや電話番号、住所などの識別情報をもとに、カスタムオーディエンスを設定します。
注意点としては、Facebookビジネスマネージャーと接続できていない広告アカウントでは、カスタマーファイルをアップロード出来ません。
Instagramも同様です。
▼利用可能な広告メニュー
・ディスプレイ広告
・コレクション広告
・カルーセル広告
・動画、スライドショー広告
・メッセンジャー広告
など
4.4 Twitter広告
Twitter広告では、テイラードオーディエンス機能を使用します。
登録されたメールアドレスやTwitterユーザー名を使ってターゲティングすることが可能です。
▼利用可能な広告メニュー
・プロモツイート
・プロモアカウント
5.まとめ
本記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。
web広告は24時間365日稼働しているものです。
言ってしまえば、自社の営業マンが常に顧客に営業し続ける状態なのです。
そうした中で、「既存顧客と似た人に営業してきて!」と営業1人に指示するよりも、よっぽど効率的ではないでしょうか?
また、今回紹介させて頂いたアドレサブル広告も、非常に工数のかかる作業が必要となります。
そうした上でも、広告運用のプロである代理店に任せるのも一つの選択肢です。
弊社では、web広告についての最新情報を発信するだけでなく、個別でのご相談も承っております。
・web広告の運用に困っている……
・今のweb広告の運用で本当に大丈夫だろうか……
・自社データはたまっているけど、活用方法がわからない……
そのようなお悩みに真摯にお答えします。
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ご連絡お待ちしております。