2024.05.31
KNOWLEDGE
【SNS広告運用初心者必見】勝ちバナーを見つけるために検証すべき要素とは ~バナーにおけるABテストの活用~
SNS広告において影響力の大きい『バナー』。
効果的な広告配信のためには、安定して効果の出せる『勝ちバナー』を見つけ出すことが必要です。
そんな勝ちバナーを見つけ出すには『ABテスト』が効果的です。
どのようにして目的に向けて最適化されたバナーを見つけ出すのか、例を用いて解説していきます。
なおABテスト全般の説明については以下の記事にて紹介しています。
ご参照いただいたうえで本記事を見ていただくと、より内容を理解しやすくなります。
ぜひご参照ください。
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バナーのABテスト
今回は架空の住宅展示場広告を例に説明いたします。
目的はCV獲得とし『CPA』を配信時のジャッジ基準にしていきます。
バナーの展開方法についてまとめていくため、0からバナーを作成する方法については以下の記事をご参照ください。
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【駆け出しWebマーケター必見】広告バナーを"最速・最短"で作る方法(Canva)
分析と仮説立て
まずはバナーを作成するため、現行のデータ分析・ペルソナ設定を行います。
今回は以下のデータがあったとします。
・『20代後半~30代前半の男女』の来場が多い
・『家事がラクになる間取りを紹介!』ページのアクセス数が多い
以上を踏まえてメインターゲットになりうるペルソナを組み立てます。
●性別:女性
●年齢:29歳
●家族:夫
●在住:千葉県
●職業:会社員
●学歴:大学卒
●趣味:料理、インテリア
●最近の興味
年齢的にもそろそろ子育てを検討中
●休日の過ごし方
夫と家でご飯を食べたり映画を見たりする
●性格:こだわりが強く自分を曲げない
●現在の住まい
賃貸マンション2LDK / 2人暮らし
●悩み、家探しで重視したいこと
・マンションでの子育てでは近所への騒音が心配
・子どもの成長に合わせて家の部屋数を増やしたい
→建売戸建てを中心に情報収集中
・一方で戸建てで家が広くなることにより、家事が煩雑になることは避けたい
・家で過ごす時間や趣味の時間を大切にしたい
→注文住宅やセミオーダーでの家づくりも視野に入れるように
分析結果から子育てを控える女性の中でも、お家時間・家事動線を重要視するペルソナを描きました。
その中でも今回は「家事動線へのこだわり」にフォーカスし、ユーザーベネフィットとして【家事の時短】というニーズを想定しました。
素材としては実際に家事をしている人物が写った素材がユーザーの自分事化につながるのでは?と考え、 洗濯機から物干し竿まで動線が長くなりがちな”洗濯”を選定しました。
類似バナーの作成
立てた仮説が本当に正しいのか、要素を1つ変えたバナーを作成して配信します。
バナーの要素は大きく『大要素』『小要素』の2つに分けられます。
始めはバナー内の大きな部分を変えて検証し、徐々により細かい部分を検証していくイメージです。
それぞれの中身を展開例も踏まえながら見ていきましょう。
大要素
SNS広告の初動で、まだ当たり要素を見いだせていないときに検証すべき要素が以下の3つになります。
バナーの中でも比較的大きい要素なので、まずはこの部分からテストしていくことをオススメします。
①訴求
同じ商品・サービスであっても人々が感じるベネフィットは様々です。
そのベネフィットのうち、特に目的達成に最適なものを模索していきます。
比較検証のため『家事時短訴求』以外のバナーを作成しました。
②素材
SNS広告はパッと見の印象が重要です。
そのため、使用する素材はもっとも大きな要素と言っても過言ではありません。
他の素材を使用した2パターンを作成しました。
③トンマナ
トンマナとは色味やフォントなど、全体の雰囲気のことです。
変えられない商材もあるとは思いますが、印象を大きく変えられるため見せ方を変えたいときにはオススメです。
ペルソナに寄せたトンマナや商材・LPに寄せたトンマナにするのがセオリーですので押さえておきましょう。
実際にどのような色やフォントを使うべきかは以下の記事をご参照ください。
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小要素
ある程度検証が進み、おおよその『勝ちバナー』が見えてきたときに検証すべき要素になります。
「よりCPAを抑制したい」「よりクリック数を増やしたい」というときに検証してみましょう。
①コピー
当たり訴求として見えてきたものの言い回しを変え、よりユーザーに刺さるコピーを検証します。
訴求軸がブレないよう「今どの訴求軸を検証しているのか」というのは明確にしましょう。
展開例として、疑問符(?)を付けたり「○○の方必見!」というような自分事化しやすいものに変えたりすることも挙げられます。
②デザイン
同じ画像・コピーで配置を変えたり装飾を付けたりすることでデザインの検証をします。
当たり素材&コピーがおおよそ固まってきたときに検証したい要素です。
長期配信で飽きられてきた勝ちバナーの悪化を防いだり、工数をかけずに配信バナーを増やしたりするのにもオススメです。
③フォーマット
サイズ変更やアニメーションの付与などもABテストの検証対象です。
工数の関係上静止画から検証することが多いですが、勝ちの傾向が見えてきたら動画化がオススメです。
昨今SNS広告においては動画コンテンツが盛り上がっているのもあるので、積極的に活用していきましょう。
シーン構成のある動画の作成が難しくとも、媒体によってはアニメーション素材をつけて動画FMTにするだけで、当たるオーディエンスが変わってくる可能性があります
バナーの検証
各バナーの『配信期間・予算』を決めたうえで検証しましょう。
配信初動はバナーの『大要素』から検証していきます。
一定の期間・予算で配信し、以下の結果が得られたと仮定します。
この結果を基に分析し新たな仮説を立てていきます。
最初で立てた仮説の通り、『家事時短訴求』の効果がよさそうです。
一方、人物がいない素材だと効果が振るっていません。
ここから以下の仮説が立てられそうです、
・パターンAは勝ちバナーとしてより最適化することで追加獲得が望めそう
・人物が映りこんでいる素材の方が効果を上げられるのではないか
これらを踏まえ再度バナーを作成し検証します。
パターンCのコピーを変えたパターンがあまり振るいませんでした。
訴求軸以上に、もとのコピーの言い回しがユーザーに刺さっていたのでは、と考えられます。
一方人物が映りこんだ別画像では獲得があり、人物入り画像が『当たり要素』として考えられそうです。
このような結果からまた仮説を立てて作成・検証…というように続けるのがバナーのABテストです。
さいごに
いかがだったでしょうか?
まだ勝ちバナーが見つかっていない配信初動では特に効果を発揮しやすい検証方法になっています。
新たにSNS広告の運用を検討している方には特にオススメです。
また弊社ではSNS広告の運用代行も承っております。
広告配信をご検討の方は是非お気軽にお問い合わせください。