2024.04.02
KNOWLEDGE
【WEBマーケ担当者必見】GA4を用いたLP分析方法
はじめに
Web広告(以降「広告」)におけるランディングページ(以降「LP」)は商品を購入してもらったり、メールアドレスを登録してもらう等最終的なゴールが決まっています。
そんなLPは「誰に何を」してもらうことを目的とするのかを、明確にしておく必要があります。
例えば商材が男性用育毛剤であれば、女性に刺さる訴求ではなく男性に刺さる訴求をLP内で明記しておかなければいけません。
広告によって獲得したいユーザーが広告をクリックしLPを訪れた際に、ユーザーに合っていない訴求をしている(LP内と広告訴求が乖離している)とユーザー離脱を招き最終的なゴールまでユーザーが行動せずに広告効果が悪くなってしまいます。つまり、広告のCVRが悪化し、広告効果が低下します。
広告によるCVRを上げるためにはこのLP分析が必要であり、適宜LPを改善していく必要があります(LPO)。
この記事では、GA4を使用したLP分析の手法をご紹介し、皆様のLPOのお役立てができればと思います。
GA4でできるLP分析
GA4ではLP分析に関わるデータを分析できます。
本記事では主に以下について紹介し、LP分析と紐づけていきたいと思います。
1、閲覧ユーザーのデータ
2、サイト内でのユーザー行動データ
この2項目を分析することによってLP分析がより正確になります。
それでは具体的な各項目について見ていきましょう。
閲覧ユーザーのデータ分析
閲覧ユーザーのデータ分析によってLPや各ページに訪れたユーザーの情報を分析することができます。
・該当ページに初めて訪れたユーザーなのか
・タブレットやPC・スマートフォン等どの端末でアクセスしているのか
・性別・地域・年齢層はどうなっているのか
上記のような分析ができます。
ざっくり概要を見たいような場合は「概要」から見ることができます。
また、もう少し細かく見たい場合は「ユーザー属性の詳細」からデータを分析できます。
こちらでは指標を選択(ディメンション選択)をすることで2要素までかけ合わせて数値を見ることができます。
LP分析では特に下記指標を見ておきましょう。
1、エンゲージメント率
2、エンゲージのあったセッション数(1ユーザーあたり)
この2つの指標をみておくことでどんなユーザーがページに対して反応が良い(エンゲージが良い)か知ることができます。
※ディメンション選択を2種類以上かけ合わせたい場合は後ほど紹介する探索レポートで分析してみましょう。
サイト内でのユーザー行動データ
先ほどまでは”どのようなユーザー”がサイト内に流入してきたかを分析しました。
ここからは流入したユーザーがサイト内を“どう行動したか(導線)”について分析していきたいと思います。
このユーザー行動分析をすることで、どのページがボトルネックになっているか分析することができ、優先的にテコ入れすべきページが見えてきます。
具体的には以下の指標を用いて分析していきます。
1、直帰率
2、エンゲージメント率
3、離脱率
エンゲージメント率は高ければ高いほど、直帰率・離脱率は低ければ低い方が良いです。
まずはそれぞれの用語について簡単に説明します。
直帰率
直帰率とは、全セッションの中でエンゲージメントのなかったセッションの割合。かみ砕くとページには遷移してきたがすぐに離脱してしまったユーザーの割合のことです。
※細かく定義すると、次に紹介する該当エンゲージがないセッションの数が直帰数です※
エンゲージメント率
エンゲージメント率とは、セッションの中でエンゲージがあったセッションの割合。かみ砕くとページに遷移して何かしらアクションをしてくれたり、ページを熟読してくれたユーザーの数です。
※Googleが掲げているエンゲージがあるセッションの定義は下記です
①セッションが10秒以上継続
②コンバージョンイベントが1件以上発生した
③サイト内の別ページへの遷移
直帰率とエンゲージメント率は密接にかかわっており図解すると以下のような関係性になっています。
この図からもわかるように直帰率が上がればエンゲージメント率は下がり、逆に直帰率が下がればエンゲージメント率は上がります。
なので直帰率が低く、エンゲージメント率が高いサイトが優秀なLPと言えますね。
離脱率
離脱率とは、そのページでユーザーがサイトを離脱した割合のことです。離脱率が高いページは見直しが必要になります。
※直帰率と紛らわしいですが、こちらはエンゲージメントの有無は関係なく、どのページでユーザーが離れたかを知るための数値です。
上記の図の場合の直帰率と離脱率を見てみましょう。
・<ページAの直帰率>3回のセッションのうち1回なので33%
・<ページAの離脱率>3回のセッションのうち2回なので67%
・<ページBの離脱率>1回のセッションのうち1回なので100%
具体的に見るレポート
では実際にレポートを見ていきましょう。
今回はLP分析に使える「トラフィック獲得」と「ランディングページ」について説明します。
トラフィック獲得レポート
トラフィック獲得レポートでは主に下記を調べることができます。
「ページに流入しているユーザーの流入元」
この数値を調べることによって広告経由のユーザーがコンバージョンやエンゲージメントしてくれているかを分析することができます。
具体的には下記指標を重点的に見ましょう。
1、セッション数
2、エンゲージのあったセッション数(1ユーザーあたり)
3、該当コンバージョン数
上記画像の数値を例にすると、検索流入の「organic serch」のほうが広告経由の「paid social」よりエンゲージメント率が高いのが分かると思います。
顕在層が多い「organic serch」の方がエンゲージメントが高いのは当たり前かもしれませんが、このような分析もできるという一例です。
※「organic serch」、「paid social」などの用語についてはコチラの記事を参考にしてください。※
ランディングページレポート
ランディングページレポートでは各ページ毎の分析をすることができます。
具体的には下記数値を抑えておきましょう。
1、セッション
2、ユーザー数
3、新規ユーザー数
社外秘情報なので公開できない箇所もありますが、ユーザー数に対して新規ユーザー数の割合が多いため、このサイトではほとんどが新規ユーザーということが分かります。
また、各ページにどのくらいのセッションがあるか概要を把握しておくことで、ある程度ページのボトルネックの仮説を立てることもできます。
探索レポートを使用して分析の幅を広げる
今まではGoogleがあらかじめ用意してくれているレポートを分析しました。
GA4では「探索レポート」という自分で使いやすいようにカスタマイズできるレポートが用意されています。
探索レポートを使用することで自分の分析したい指標を自由に組み合わせることができ、より分析の幅が広がります。
この章では実際に筆者がLP分析に利用している探索レポートの内容と作成方法について見ていきます。
探索レポートの作成方法
まず探索レポートはホーム画面と同じバーにあるこちらから作成できます。
画面が遷移したら今回は空白からレポートを作成していきますので空白を選択してください。
※探索レポートの中にもGoogleがあらかじめ用意してくれている便利なレポートがあるので適宜試してみてください※
では実際に作成方法を説明していきます。
まずはディメンションというところの+ボタンを押下して以下を追加(インポート)して下さい。
・ページパスとスクリーンクラス
こちらはページ毎のパスを表示してくれるので、追加するとページ毎の指標が見れるようになります
次に分析する指標を追加(インポート)します。
先ほどのディメンション同様、指標の+マークを押下してインポートすることができます。
インポートする指標は下記です。
1、セッション
2、エンゲージのあったセッション数
3、離脱数
4、直帰率
※各指標の説明はこの記事で説明してきたので割愛します※
ディメンションと指標を追加できたらそれぞれを次のようにドラック&ドロップします。
・ディメンション➡行
・指標➡値
各要素をドラック&ドロップすると数値が出てくるかと思います。
このように冒頭でお話したように、Googleが事前に用意してくれたレポートとは違い自分で指標を組み合わせることでよりLP分析が行いやすくなります。
他にも組み合わせは様々あるので気になった方は調べて「探索レポート」をドンドン使ってみてください!
おわりに
いかがでしたでしょうか?
GA4を用いることでユーザーやユーザー行動を分析できるためLP分析にとても有用だということが分かったと思います。
また、ページ毎のデータも分析できるため、より細かいページ階層ごとにLP分析もできます。
LP分析で出た結果を基に、優先的にテコ入れするLPを決め改善したり、広告バナーの訴求やターゲットを検証しLPとの親和性を上げることで
広告効果を最大化
していきましょう。
弊社では広告効果を最大化させるために、LP分析やLPO分析も行っていますので気になる方は下記よりお問い合わせください。