2020.11.18
KNOWLEDGE
パフォーマンスを最適化!【予算による制限アラート解消方法】
はじめに
リスティング広告を運用していく上で欠かせない予算調整。
日予算や入札価格調整など、日々改善や調整すべき箇所が無いか、確認必須なのが「予算設定」です。
今回は、そんなリスティング広告のパフォーマンスを最適化させるために重要な予算設定と予算制限アラート解消方法についてご紹介していきます。
予算による制限で生じる影響とは?
日々広告運用を行っているとキャンペーンステータスにこのような「予算による制限」というアラートが出てくることがあります。
これは1日あたりの設定予算が少ないために、広告の表示が抑制されてしまっている状態を示すアラートです。
つまり簡単に言うと、
「もっと予算上げなよ。」という意味のもの。
この予算制限がかかった状態のままにしておくと、一日の設定予算を午前中で使い切ってしまうなど、本来最適化によって配信されるべきスケジュールで配信がされない結果、大きな機会損失の原因となってしまいます。
これにより最大限の成果が得られず、CPA悪化にも繋がってしまうのです。
・予算不足による機会損失の割合を確認する
この機会損失の割合は、管理画面上の表示項目設定の競合指標「検索広告のインプレッション シェア損失率(予算)」から確認することが可能です。
損失率は高ければ高いほど機会損失が大きい状況になっているので、予算制限アラートが出ていて損失率が制限前よりも上がっている場合には、出来るだけ早めに手を打つことをおすすめします。
予算制限を解消する方法
1、予算を推奨予算まで上げる
2、配信地域やコアタイムにスケジュールを絞る
3、配信するキーワードの精査と入札調整
4、入札戦略を変更して制限を解消する
1、予算を推奨予算まで上げる
予算制限を解除するのに1番手っ取り早いのは、1日あたりの日予算を上げること。
解除される予算まで日予算を上げたい場合は、アラート部分をクリックすると推奨予算が出てくるので、選択するだけで設定は完了です。
ただ、最初に設定していた日予算がすでにMAX予算で「1日の予算を上げたくても上げられない。」という方がほとんどかと思います。
今回の場合は上限日予算3,800円に対して、3倍以上の12,000円が推奨予算として提示されています。
このケースの場合、シンプルに予算設定を上げるという手段はアラート解除方法としては厳しそうです。
その場合は、まず予算以外で調整をかけられるところがないか検討していきます。
2、配信地域やコアタイムにスケジュールを絞る
効果の良い配信場所へ配信を限定することで、予算を変えずに予算不足状態を改善させることが出来ます。
3、配信するキーワードの精査と入札調整
あまり効率のよくないキーワードや成果の出ていないキーワードでの配信を止める。もしくは、配信キーワードの入札価格を下げることでも予算不足の改善が見込めます。
特に低予算で広告を運用する際は、コンバージョンが狙えるキーワードやオーディエンス以外の設定は除外してみてもいいかもしれません。
ただ、入札価格を下げすぎると広告の掲載順位が下がるケースや、広告が表示されなくなってしまう恐れもあるので、その点には注意するようにしましょう。
4、入札戦略を変更して制限を解消する
1、自動入札「クリック最大化」へ変更
2、自動入札「CV最大化」へ変更
3、自動入札「目標コンバージョン単価」へ変更(CPA目標値を下げる)
それでも手動で調整しきることが難しい場合には、自動入札を試してみることも予算制限解除の1つの手段となります。
1、自動入札「クリック数の最大化」へ変更
設定日予算全体を使おうとしながらキャンペーンのクリック数を最大化できるように入札単価が自動的に調整されるため、効率よくクリック数を確保しながら配信を行えるようになり、予算制限のかかった状態で配信を継続させるよりも機会損失を少なく抑えることが出来ます。
2、自動入札「CV最大化」へ変更
設定日予算全体を使おうとしながらキャンペーンのコンバージョン数を最大化するように自動的に入札単価が調整されるため、導入前より少ない予算で効率よくコンバージョンを獲得しながら配信を行えるようになり、予算制限のかかった状態で配信を継続させるよりも機会損失を少なく抑えることが出来ます。
3、自動入札「目標コンバージョン単価」へ変更(CPA目標値を下げる)
目標の範囲内でより高い成果を上げられるように機械学習を使って入札単価が自動的に調整されます。
また予算制限がかかっている際に「目標コンバージョン単価」を導入する場合は、目標コンバージョン単価を日予算より20~30%低く設定するのがおすすめです。
これにより機械学習の動きが良くなり、自動入札を最大限に活用することが出来ます。
※1、2の自動入札戦略は設定のタイミングで予算制限アラートが解消されますが、3はCPA目標値によっては解消されない場合もあります。3を導入する場合は様子をみながらCPA目標値を設定・調整するようにしましょう。
ただ、自動入札導入後の学習期間中は消化が不安定になりやすい状態となっている為、最適化されるまでは注意が必要です。
今回ご紹介した以外の入札戦略も含め、自動入札は目的に合わせて広告オークションごとに入札単価を調整することができるので、運用目的に合った入札戦略の導入を検討してみてください。
まとめ
予算設定一つをとっても、リスティング広告の効果は大きく変化します。まずは広告配信を最大限に行えるよう、機会損失を最小限に抑えることが大変重要です。
キャンペーン予算に関する設定を見直してみることで、全体の効果改善に繋がる大きなきっかけとなるかもしれません。